Webシステムと言っても、ブラウザから操作するだけでなく毎日（or毎週or毎月）、自動的に何かやってほしいことがあると思います。 例えば、毎年4月1日になったら学年を更新するとか。 そんな時に役に立つLaravelのコマンド（とcrontab）を紹介します。なお、本記事ではLaravel5系を前提にしています。 やり方は、以下の流れになります。 # １．artisanでコマンドを作成する 　　例えば、コマンドのクラス名をUpdateSchoolYearという名前で作ることを考えます。 ``` 　　php artisan make:console UpdateSchoolYear ``` 　　と打つとapp/Console/Commands/UpdateSchoolYear.phpが出来上がります。 　　さらにオプションで"--command=コマンド名"とやると、実際に打つコマンド名を変えることができます。 　　例えば、実行するコマンド名をupdate_school_yearとすると、 ``` php artisan update_school_year ``` でコマンドが実行できるようになります。 # ２．コマンドのプログラムを実装する 　　１で出来たUpdateSchoolYear.phpのファイルにソースコードを実装します。実際の処理の他にコマンドラインオプションもこちらで実装できます。詳細は[こちら](https://readouble.com/laravel/5.2/ja/artisan.html#command-structure)を参考にしてください。 # ３．カーネルに先ほどのコマンドのクラスを追加する 　　app/ConsoleにKernel.phpというファイルがあると思います。それのprotect $commands =の中に ``` 　　Commands\UpdateSchoolYear::class, ``` 　　という記述を加えてください。以外と忘れがちです。 ここまで来たら、php artisan update_school_yearと打つと作ったコマンドを動かすことができます。また、php artisan listと打つとatrisanで使えるコマンド一覧が表示されるのですが、その中にupdate_school_yearも入っていることがわかると思います。 # ４．crontabに自動実行の設定を書き込む 　　３までで作ったコマンドを自動で実行できるようにするのがcrontabの役割です。まず、crontab -eと打ちます。 　　そうするとエディタが出てくるので、それに設定の記述を追加します。詳細な書き方は[こちら](http://www.server-memo.net/tips/crontab.html)を見ていただくとして、１つ気をつけなければいけないのは、手動での実行時はphp artisan update_school_yearだけでよかったのですが、crontabにはphpとartisanの絶対パスを書かなければいけないことです。 　例えば ``` 　　15 1 1 * * /usr/local/lib/php-7.0.1/bin/php /home/username/www/system/artisan update_school_year ``` 　　という設定を書き込むと、毎月1日午前1時15分に今回作ったupdate_school_yearコマンドが実行されるようになります。 　なお、crontabに設定されているコマンドの一覧はcrontab -lで見ることができます。 　これを使って、結構いろいろなことができそうですね。例えば毎月1回いらないファイルを削除するとか。ぜひ使い方をマスターしたいものです。