2018年最初の投稿になります。明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。 今回の内容は、Laravelでトランザクション処理を行う方法です。すなわち、ある処理を行うとき、AというレコードとBというレコードの両方同時に更新されなければいけない（片方更新されて片方更新されていないととても悲しい状況に陥る）場合を考えてみます。 まずはファイルの最初の方で ```php use DB; ``` を読み込みます（クエリビルダーを使う場合はすでに読み込んでいるはずですが、念のため）。 その後で対象箇所でトランザクション処理を入れればいいです。 やり方は2通りあります。 # 方法１　（クロージャを使用） ある処理の最初から最後までに対してトランザクション処理をかけたい場合は、下のようにクロージャを使うことになります。 ```php DB::transaction(function () use ($request) { $shop->fill($request->all()); $shop->save(); $item->price = $item->cost * $shop->rate; $item->save(); }); ``` この場合、クロージャの途中で処理が何らかの理由で止まった場合は$shopも$itemも更新されずにロールバックされます。 また、クロージャなので処理の中で変数を使いたい場合はfunction()の後にuse(変数)を入れることになります。 # 方法２　（コミットとロールバックを手動で行う） ある条件下では特定のレコードを保存したいけど、そうでないときはロールバックしたいときなんかに使う方法です。 ```php DB::beginTransaction(); try { $shop->fill($request->all()); $shop->save(); $item->price = $item->cost * $shop->rate; $item->save() DB::commit(); } catch (\Exception $e) { if (!isset($shop->rate)) { DB::rollback(); } else { DB::commit(); } } ``` このケースでは例外が発生した場合、$shop->rateが未定義の場合のみロールバックが行われて、それ以外はコミットされます。 # 注意 やり方としてはこれだけなんですが、１つ気をつけなければいけないことがあります。 それは、MySQLだと、***使っているストレージエンジンがMyISAMだとトランザクションが効かない***ということです。 なので、トランザクション処理を行う必要がある場合には、事前にストレージエンジンがInnoDBであることを確認しておきましょう 。 ちなみに、使用するストレージエンジンの設定は、config/database.phpの'connections' => 'mysql' => 'engine'で指定されています。これがnullだと、MySQLのデフォルトの値が採用されます。 後はマイグレーションで新たにテーブルを作成するときは ``` $table->engine = 'InnoDB'; ``` を入れておくといいでしょう。 [こちら](https://dev.mysql.com/doc/refman/5.6/ja/innodb-default-se.html)によると、MySQL5.5以降ではInnoDBがデフォルトで、それ以前はMyISAMがデフォルトのようです。