ここの所ブログの更新が滞っていたので、たまには自分が読んだ本について書いてみることにする。
今回紹介するのは、この本。
行かずに死ねるか-―世界9万5000km自転車ひとり旅-幻冬舎文庫-石田ゆうすけ
買ったのは去年セブ留学が終わって、バンコクに滞在中にビエンチャンに向かう飛行機に乗っている間の暇つぶしに何かいい本ないかと思ってバンコクの紀伊国屋に行って、その時に「世界95000km自転車ひとり旅」というインパクトの強さと著者の名前が自分と同じゆうすけだったこともあって、手に取って買ってみた。
あまりネタバレになりすぎない程度に感想とかを書いてみようと思うが、実際読んでみると想像以上に濃い内容の旅だというのが第一に感じた。笑いあり、サバイバルあり、出会いあり、アクシデントあり、世界各地の美しい風景あり、そして中には悲しい出来事もあり、7年半95000キロが濃密に凝縮されているという印象。
著者の文章力がまた素晴らしく、読んでいて世界各地のいろいろな場所の風景が思い浮かんでくるようだった。ティカル神殿、マチュピチュ、エジプトのピラミッド、・・・自転車ではなくても出てくる場所に行ってみたいと思わせるものがあった。
自分も学生時代はたまに自転車で小旅行をしたことがあったけど、一番遠くに行った時でも5日間かけて京都に行ったのが最長で、しかも5日間自転車をこいだだけで足がいっぱいいっぱいでこれ以上は無理と思って帰りは折り畳み自転車を新幹線に乗せて帰ったというものだった。そう思うと95000キロの自転車の旅なんて想像もつかないのが正直なところ。それでも、学生時代のいい思い出の一つであるのは確か。さすがに世界一周は無理だけど、いつか時間があるときに1泊2日くらいの自転車旅行をしてみたいと少し思ったり。
後は一番痛感させられるのは、著者が最後の方に書いていた「生きて帰るときことはとても大きな意味がある」という事だ。人生いろいろな経験をするのは大事なことだけど、何をするにしても命あっての経験だ、と思う。